「KSKP 遊び雲 通信~『こんちくしょう』」より
遊び雲から毎月発行している会報「KSKP 遊び雲 通信~『こんちくしょう』」からピックアップした記事をこちらで一部公開します。
春を、たべる 高瀬 さとみ
春を、たべる
高瀬 さとみ
子どもの頃、雑誌で見たスミレの花の砂糖漬けにあこがれた。
スミレが食べられると知り、庭に咲いているスミレを摘んできてサッと油で炒めてパッと塩を振ってたべた。
美味しかったな、という記憶がある。
つれあいも子どもの頃、土手で摘んできた土筆を、お母さんが佃煮にしてくれたのが美味しかったと話していた。
春の野菜はほろ苦いものが多いが、このほろ苦さが良い。“妙薬は口に苦し”と言うが、苦いものには薬効があるのだろう。
今日、スーパーで菜の花を買った。
フライパンの上でチョンチョンと切って、たっぷりのオリーブオイルで蒸らし炒めにする 。みじん切りのエノキ茸を加えたトマトソースのハンバーグとパセリを散らしたコーンスープを添えての夕餉。
春を、たべる日々。